新QC7つ道具はそれぞれ目立った特徴があり、一度理解してしまえばなんてことはありませんが、「言語データ」であるため公式などの差別化は不可能であり、全て暗記による攻略となります。
またその中でQC検定を受験するうえで難所ともいえるのが「親和図法」「連関図法」「系統図法」の違いについてです。
これらは難所である反面、頻出分野でもある事から、この範囲は是非理解を深めておきたいものです。
今回の記事では自身がQC検定を9割で合格した経験から「親和図法」「連関図法」「系統図法」の違いについて分かりやすく解説していきたいと思います。
前回の記事ではしんQC7つ道具の一つである、「PDPC」法についてまとめています。興味ある方は是非↓↓↓
QC検定3級(品質管理検定)攻略 頻出分野!新QC7つ道具「PDPC法」5分解説
こんにちは。インコです! 前回の記事では、新QC7つ道具の一つである「アローダイヤグラム法」について紹介させていただきました。 日常業務でも重宝するツールであることはもちろん、QC検定においても必ず選択肢には登場します。他のツールと少しややこしいですがしっかり特徴さえ覚えてしまえばなんてことありませんでしたね! アローダイヤグラム法について興味ある方は是非ご覧になってください! ...
新QC7つ道具とは
数値データを扱う「QC7つ道具」に対して「新QC7つ道具」は言語データを扱う手法です。
種類としては以下の7つが挙げられます。
・親和図法
・連関図法
・系統図法
・マトリックス図法
・マトリックスデータ解析法
・アローダイヤグラム法
・PDPC法
新QC7つ道具は定性的なデータにも対応可能であり、「言語」によって問題を解決を行っていきます。
それに伴い、定量的なデータを扱う製造現場のみでとどまっていたQC活動が、現場に近くない部署でも行われるようになりQC活動そのものの普及に貢献したツールと言えるでしょう。
QC検定で問われる新QC7つ道具の大まかな特徴は以下になります。
新QC7つ道具=言語データ
ここは基礎の「き」なので確実に押さえておきましょう。
因みに新QC7つ道具は「言語データ」ですがQC7つ道具は数値データを用いています。また数値データは「計量値」と「計数値」に分類されそれぞれ対象が異なってきます。
これらの違いについて以下の記事でまとめていますので興味ある方は是非↓↓↓
計量値と計数値の違いとは?例を用いて分かりやすく解説~計量値・計数値・検査の関係にも触れていく
データとはひとくくりに言っても重さや長さと不適合品数は属するデータが異なります。 データには品質特性を表すものや、単位を表すものなど様々であり、意外とあやふやになりがちです。 そこで今回の記事はデータのとる目的から計量値・計数値の違い、母集団やサンプルについてまとめてみました。 はじめに、そもそもなぜデータを取るのかというところから触れていきたいと思います。 データとは? ...
さてここで新QC7つ道具の理解を深めるメリットデメリットを簡単にまとめておきます。
新QC7つ道具の特徴
【メリット】
・言語データなので公式がなく数字嫌いでも手が伸ばしやすい
・「名称」×「目的」のみからしか出題されないため出題傾向が絞られる
・「言語データ」だから問題をそこまで難しくできない
・理解すれば安定して得点できる
【デメリット】
・得点率を考えるとコスパ悪い
・理解するまで時間がかかる
・最初は図がほとんど一緒に見える
【メリット】
・言語データなので公式がなく数字嫌いでも手が伸ばしやすい
・「名称」×「目的」のみからしか出題されないため出題傾向が絞られる
・「言語データ」だから問題をそこまで難しくできない
・理解すれば安定して得点できる
【デメリット】
・得点率を考えるとコスパ悪い
・理解するまで時間がかかる
・最初は図がほとんど一緒に見える
以上が経験に基づいた新QC7つ道具のメリット・デメリットになります。
メリットを見ると時間がある方は間違いなく「理解を深めた方がいい」分野だということがお分かりいただけるかと思います。
しかしこの記事を読んでくださっている皆様はおそらく時間がない人や楽して合格したい方なので上記「デメリット」がかなりネックになってきます。
そこでデメリットの「理解するまで時間がかかる」を本記事で攻略することにより、
新QC7つ道具=コスパが悪い
という常識を覆していきたいと思います。
親和図法
親和図法とは、定義として以下のようにされています。
【親和図法とは】
未来・将来の問題、未経験の分野など、はっきりしていない問題について事実や意見、発想を「言語データ」としてとらえ、それらの相互の親和性によって、解決すべき問題の所在や形態を明らかにしていく
未来・将来の問題、未経験の分野など、はっきりしていない問題について事実や意見、発想を「言語データ」としてとらえ、それらの相互の親和性によって、解決すべき問題の所在や形態を明らかにしていく
定義としては上記が適切ですが正直覚えずらいですね。
親和図法のやり方とは?見方・作り方についてわかりやすく解説
皆さんは挙げられた問題・課題を明確にしていくとき、どのような方法を用いていきますか? ただ闇雲に多くの意見を挙げ、問題を厳選していくのは効率的ではないことは想像がつくかと思います。 問題・課題解決の手法として大別すると、QC7つ道具と新QC7つ道具に分類され今回記事にしていくのは新QC7つ道具の「親和図法」についてまとめていきます。 ...
ここで簡潔にまとめた親和図法の要点が以下になります。
「事実や意見、発想を「言語データ」としてとらえ、イメージの似たものをまとめる」
「事実」「意見」「発想」というのは予想はつきますが、「イメージの似たものをまとめる」とは一体どういうことなのでしょうか。
このイメージの似ている言語データの集め方はブレーンストーミング法を用います。
ブレーンストーミング法の4原則
ブレーンストーミング法はグループ間でアイディアを出し合うための方法で、親和図法を作成する際に大きな効果をもたらします。
1)他人の意見を否定しない
他人の意見を否定してはいけない。批判があるといいアイディアを潰してしまう可能性がある。
2)質より量
出来るだけ多くのアイディアを出す。
3)判断・結論を出さない
どんな意見でもとりあえず採用。
4)アイディアを結合し発展させる
他人の意見を結合し、発展させる。つまり他人の意見を聞いて自分に足りない所を吸収することにより新しい自分の意見として確立させる。
連関図法
連関図法とは、定義としては以下のようになります。
【連関図法とは】
「原因ー結果」、「目的ー手段」など複雑にかあみあった問題に対し、因果関係や要因同士の関係を明らかにすることで問題を解決していく方法
「原因ー結果」、「目的ー手段」など複雑にかあみあった問題に対し、因果関係や要因同士の関係を明らかにすることで問題を解決していく方法
この定義は理解しやすい言い回しですが、あえて要約するのであれば以下のようになります
「複雑に絡み合った問題に対し、因果関係や要因同士の関係を明らかにし、問題を解決する」
で覚えてしまいましょうとのことでした!連関図法の使いどころとして、
【連関図法の使いどころ】
①事実を分析・解析し根本的な原因・問題を追及する時
②複雑に絡みあった原因や問題を整理するとき
①事実を分析・解析し根本的な原因・問題を追及する時
②複雑に絡みあった原因や問題を整理するとき
上記のようなことが挙げられこれらを大きくまとめると連関図法のメリットは以下のようになります。
問題全体を把握しやすい
というのが連関図法の最大の強みです。そして自己流の連関図法の暗記方法としては以下を推奨しています。
連関図法=矢印なぜなぜ
少しダサいですが、インパクト大の覚え方なので忘れずらく勧めです。
リンク先で連関図法と特徴は勿論、種類・作り方などをまとめています。興味ある方は是非↓↓↓
連関図法の例・作り方・使い方・種類とは?~連関図法と特性要因図の違いにも触れていく
皆さんは複雑に絡み合った原因の明確化はどのように行っていますか? 問題が発生したときは、すぐに行動を起こすのではなく、原因と結果を客観的にみて究明していく必要があります。 この原因究明に役立つツールの一つとして「連関図法」が挙げられます。 連関図法は図がやや複雑であり、よく理解していない方も多い方もいると思います。 ...
系統図法
系統図法とは、定義として
【系統図法とは】
目的や目標を達成するための手段、方策を「目的ー手段」「目的ー手段」と系統的に段階的に展開していくことにより、目的や目標を達成するための最適な手段、方策を追究していく方法
目的や目標を達成するための手段、方策を「目的ー手段」「目的ー手段」と系統的に段階的に展開していくことにより、目的や目標を達成するための最適な手段、方策を追究していく方法
定義は上記のようになりますがさらに要約していきます。
最適な手段・方策を追究していき最適策を記号などを用いて評価する
この系統図法の要約は暗記しきれていないと「目的ー手段」のような言い回しは、連関図法とかぶるので、もしかしたら間違える可能性もあります。
私もそのうちの一人でしたので、試験においてはいっそのこと、
連関図法・親和図法を選択肢から消去法で潰していき、2つとも違う場合は系統図法を疑う
邪道な選択と思をれるかと思いますが、意外と有効的なので是非検討してみてください。
下のリンクで系統図法について詳しくまとめています。興味ある方は是非↓↓↓
系統図法の作り方・特徴・メリットとは?系統図法について例を用いて分かりやすく解説
ある目的・目的を持った時、皆さんはどのようにそれらを達成する為の対策を行いますか? 目的・目標を達成する為の具体的な手段を効率的に引き出す手法の一つとして「系統図法」が挙げられます。 本記事では具体的な手段・方策を追究したい時に用いる系統図法について例を用いて分かりやすくまとめていきます。 前回の記事では新QC7つ道具の一つである連関図法についてまとめています。 興味ある方は是非↓↓↓ ...
親和図法・連関図法・系統図法の違い
さてここまでは復習という形でしたがいよいよ「親和図法・連関図法・系統図法」の違いについて述べていきます。。
私は色んなQCのサイトを見てきましたが、意外とこの3つをQC検定向けに比較している人はいないと感じました。
そこで新QC7つ道具「親和図法・連関図法・系統図法」の特徴を図などを用いて比較考察を行っていきたいと思います。
図は縦に手法名、横に特徴を記載しており、特に重要な個所を青太〇で表しています。
さて図をご覧になればわかるかと思いますが、「親和図法」に関してはほか2つとは全くかぶっていません。
ということは親和図法に関して言えば、
- 事実
- 意見
- 発想
- 親和性
これらが選択肢の言葉にあったら親和図法が確定ということになります。
次に残り二つの関係をご覧ください。
「手段」「目的」がもろにかぶっています。
しかも「手段」「目的」は系統図法の重要箇所に挙げられています。
もし問題が出た時にこれらを交えられると厄介です。系統図法はこれらを除くと重要箇所は以下になります。
「系統的」「記号」
ですが出題者側が親切であればこの言葉を含めてくると思いますが、上記二つは確実性に欠けます。記号はほかの手法ともかぶりますしね。
しかし連関図法はどうでしょう?
- 因果関係
- 要因
- 矢線
- 複雑
- 論理的
これらは矢線が多少他とかぶるぐらいで残りは連関図法の独自の特徴といえます。
このことから、親和図法・連関図法に関して言えば、
親和図法・連関図法は系統図法と比べて特徴が分かりやすい
というのが分かります。
系統図法に関しては、「系統的」などあからさまな語句がない限りひとまず放置して、ほかの選択肢を消去法で潰してから検討する事で確実な正解が見込めるでしょう。
*この方法は他の新QC7つ道具がかなり特徴的だからこそ有効です。
まとめ
・親和図法は、事実・意見・発想・親和性
・連関図法は、因果関係・要因・矢線・複雑・論理的
・系統図法は、「目的・手段・系統的」Or「残り物」
いかがでしたか?
少し長編となってしまいましたが、連関図法・親和図法・系統図法の比較および特徴についてまとめてみました。
時間がある方はしっかり覚えるに越したことはありませんが、時間がない人はこのように要点だけ覚えることはとてもお勧めです。
この方法が絶対正解というわけではありませんが、ぜひ一つの選択肢として検討されてはいかがでしょうか!
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