マトリックス図法の特徴や作り方とは?種類や使い方について分かりやすく解説

2019年9月24日火曜日

QC検定 新QC7つ道具

t f B! P L


皆さんは問題解決の手法を活用する際にはどのようば手段を選択しますか?


問題解決を行う上では全体の関係を明確にし、客観的にとらえていく事が重要となります。


この時全体像を容易に俯瞰できる手法としては新QC7つ道具のマトリックス図法というのが存在します。


本記事ではマトリックス図法の特徴や作り方は勿論、種類や使い方について分かりやすく解説していきます。



マトリックス図法とは



マトリックス図法とは行と列に要素を配置し要素間の交点に関連度合いを示す記号や数値を記入して整理する事で問題解決を図るQC手法の一つとされています。


この時マトリックスとは行列の事を指し、つまりマトリックス図法とは分かりやすく要約すると縦と横の関係を示し問題解決の着想を得ようとするものとなります。


マトリックス図法の強みをまとめると以下のようになります。

【マトリックス図法の強み】

・豊富な種類
・拡張性があり他手法と組み合わせが出来る
・全体の関係を俯瞰しやすくなる



マトリックス図法の特徴



マトリックス図法とは行と列に要素を配置し要素間の交点に関連度合いを示す記号や数値を記入して整理する事で問題解決を図るQC手法の一つというのは先ほど述べましたが、次は図を用いてマトリックス図法についての特徴しついて触れていきます。


要素Aを列に、要素Bを行に割り当てたマトリックス図を上に示します。


例として、行(縦軸)を問題項目とし、横軸を項目に対する評価項目として割り当てると全体的な問題と評価の関係を瞬時に把握できます。


ここで一度マトリックス図法の使いどころについてまとめておきます。

【マトリックス図法の使いどころ】

・対策を検討している項目を評価するとき
・原因×結果、対策×原因と関係を知りたい時

上記の場面でマトリックス図法を活用していくと最大の効力を発揮します。


またマトリックス図法から理解できることとしては全体構成を俯瞰できる、改善箇所が浮き彫りになることが挙げられます。



マトリックス図法の種類



良く知られているマトリックス図法はL型マトリックスと呼ばれるものであり、これ以外にもL型マトリックスから派生したT型、Y型、X型、P型、C型などの種類が存在します。


それでは簡単に紹介していきます。


L型マトリックス


一般的に知られているマトリックス図になります。


他のマトリックスのベースとなった型なので、是非ともこの形は覚えておきたいです。



T型マトリックス


概要的に言うと3本軸をTの字にして表したものがT型マトリックスとなります。


T型マトリックスは図の通り第二軸が一軸・三軸の関係を示しています。


つまりT型マトリックスとはL型×L型のマトリックスの融合という事になります。



Y型マトリックス


Y型マトリックスは3軸設けそれぞれの関係を表したものとなります。


図を見てみると「要素a×要素b」「要素b×要素c」「要素c×要素a」それぞれの関係を示しています。




X型マトリックス


X型マトリックスは4軸の関係を示したものとなります。


図を見てみると「要素a×要素b」「要素b×要素c」「要素c×要素d」「要素d×要素a」の関係が読み取れます。



マトリックス図法の作り方



マトリックス図は様々な種類が存在しますが、本記事では基本的な方であるL字型マトリックスについて説明していきます。


作り方は大別して3つのステップから構成されています。


1)検討項目の決定
2)マトリックス図の作成
3)対策や方向性の検討


検討項目の決定


まず初めに取り組むことは、組み合わせの検討、すなわち事項×要素の決定を行います。


また事項、要素をそれぞれにおいて細分化していきます。


次に事項と要素の決定が終ったら図への割り付けを決定していきます。


どれを行に、どれを列に定めるのかは決まった法則はなく、見やすさ重視で組み立てを行います。


また項目を決定する際は固定概念にとらわれず、多面的に考えるようにしていきましょう。


項目の決定が終ったら最後にマトリックス図の表現項目の決定を行います。


一般的にみられるのがO、×、△でありこれらは簡易的に関係を視認できます。


しかしこれ以外にも数字で強弱を表したり、また関係を計量値や計数値で表すこと、もしくはストレートに文字で表すこともあります。

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マトリックス図の作成


ステップ1で決定したマトリックス図の大項目と詳細項目を図の見出しとして記入していきます。


先ほど決定した評価項目を記入していきます。


記号で表せないときは定性的情報を補足としてマス目に一緒に記入していきましょう。


マトリックス図は見やすさを重視していくと最大の効果が発揮する事に繋がります。



対策や方向性の検討


マトリックス図の重要箇所と思われるところの改善点を検討したり、意思決定の方向を決定する対策を講じるための考えを熟考を行っていきます。


またこのマトリックス図で浮き彫りになった改善案をさらにマトリックス図に表していく事でさらに詳細な結果を知る事が出来ます。



系統・マトリックス図



新QC7つ道具の系統図法とマトリックス図法を組み合わせた手法が存在します。


それが系統・マトリックス図法です。


活用の仕方としては、マトリックス図で行った評価項目に注目し効果、経済性、実現性の決定などを行っていきます。




まとめ


・行と列で関係を表す

・二元素で表す(多元素ではない)

・記号を用いる



いかがでしたか?マトリックス図法は意外となじみ深く暗記しやすい分野です。


次回はマトリックス・データ解析についてです。それでは!

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