企業と顧客という構図はビジネスをするうえで切っても切れない関係です。
いかに顧客のニーズを素早く形にできるか。これが顧客満足度を高める基本となります。
今回の記事は「企業×顧客×品質」の関係についてまとめてみました。
前回の記事では「狩野モデル(当たり前品質・魅力的品質・一元的品質)」についてまとめています。興味ある方は是非↓↓↓
狩野モデル(当たり前品質・魅力的品質・一元的品質など)の違いについて考える~QC検定攻略~
皆さんは顧客から要求される品質は何だと思いますか? この要求される品質というのは大きく分けて5つに分類されます。 前回の記事で別観点の品質についてまとめています。興味ある方は↓↓↓ 皆さんは「品質とは?」あらためて聞かれたとすると明確に答えることが出来ますか? 「品質」とはひとくくりに言っても様々な種類が存在するのはご存じでしょうか。 ...
顧客満足とは
~顧客満足とは~
顧客満足とは「顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」
JIS Q 9000:2006(日本工業規格)
顧客満足とは「顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受け止め方」
JIS Q 9000:2006(日本工業規格)
上述のように定義されており英語では以下のように示します。
顧客満足(CS)=customer satisfaction
ここでの要求事項とは「明示されている通常・暗黙のうちに了解されている、または義務として要求されているニーズ・期待」と定義されています。
通常時なら対応できますが暗黙のうちに要求されるニーズについては骨が折れます。
またここでいう顧客とは「製品を受ける組織または人」と定義されています。
例として「消費者・エンドユーザー」「組織内外部」が挙げられます。
以上の事により顧客は幅広い意味と対象を持つので、幅広い知識と臨機応変な対応が求められてきます。
顧客満足の高め方
顧客満足のポイントとして以下3つが挙げられます。
Point.1 暗黙の了解
製品またはサービスが引き渡されるまで、顧客の期待が組織に知られていない又は顧客本人も認識していない・暗黙のうちに了解されていない要求も達成しなければならない
これは無意識化のニーズも的確に察知して顧客満足を得るという極めて難易度の高いサービス手法です。なかなかこのニーズを的確に察知できる方は多くはないかと思います。この「暗黙の了解」をこなしてこそ真の顧客満足を獲得できるでしょう。
Point.2 苦情との関係
苦情がある・ないからといって顧客満足度の高低は絶対ではない
一般的には苦情がある場合顧客満足は少なからず低下することはほぼ間違いないです。しかし他のサービスで補うことが出来れば、苦情があったとしても必ずしも低下するとは言えないという事を指しています。
Point.3 合意は絶対ではない
顧客要求事項は満たされていてもなくても顧客満足度の高低は絶対ではない
顧客要求事項を満たすに越したことはないですが、ただこなすだけでは顧客は真の満足を獲得できるとは限りません。つまり顧客要求事項プラスαのことを提供できれば確実に顧客満足は獲得できるでしょう。
ブランドロイヤリティとは
企業は、製品やサービスを利用することで消費者が得られる有形・無形の価値を与えるとともに、お客様が常に自社の製品やサービスを選択してくれるよう、顧客満足度を高め、再度購入したくなるようなブランドロイヤリティ戦略が必要となります。
Point.4 ブランドロイヤリティとは
特定ブランドに対する消費者の忠誠心を指す。
つまり継続してそのブランドを購買する事です。
この継続して購買するにあたり顧客の思考には大きく分けて2種類あります。
・このブランドでなければならない
・このブランドでもいい
これを次の章で述べていきます。
企業×顧客×品質の関係
最後に「企業×顧客×品質」の関係について先ほど述べた2つの顧客の思考を交えて話していきます。
さて企業と顧客の関係は今までの章で理解は深まったと思います。
しかしなぜここに品質が加わるのかというところですが、実は深く関係しています。
例えば物を作って売る製造業は企業と顧客との関係は勿論の事、品質は特に気を付けなければいけないとてもデリケートな内容です。
製造業は様々な品質を掲げており、「当たり前品質・魅力的品質」「一元的品質」「サービスの品質」「仕事の品質」など様々な品質があります。
しかしこの品質はどのメーカーも掲げており、むしろ日本の製造業はこれらを保証できてようやくスタートラインに立った所です。
それでは顧客はどのようにして企業を差別化しているのか。
答えは「サービスの品質」「製品の品質」「技術の品質」です。
それではひとつずつ説明していきます。
サービスの品質
サービスの品質とは直接ものづくりに関与していない間接部門も含まれ、自社が掲げるサービスがどれくらい顧客のニーズに合っていて満足させられるかの尺度の事を言います。
このサービスにはビフォーサービス・アフターサービスがあり、これらをいかに素早く・清潔に・正確に提供するかがカギとなります。
顧客はこちら側の対応の仕方をかなり入念に観察します。
そこでいい印象を与えるか、悪い印象を与えるかによって顧客の今後の満足度というのはその印象で変わってきます。
つまり顧客からいい第一印象が得ることが出来たなら、その後も良い関係が気づけるきっかけとなるでしょう。
製品の品質
製品の品質とは異常が少なかったり不良品の数などで測ることが出来ます。
いくらすごい技術があっても信頼がおけない品質でしたら顧客の信頼と満足は得られません。
ものづくりに携わるうえではこの製品の高い品質をいかに安定させ提供していくかが、今後も顧客が再購買するかどうかの決定打となるでしょう。
技術の品質
これは少し荒業ですが圧倒的技術力における顧客の信頼・満足をえる方法です。
例えばグローバルシェア100%の製品があったとします。少しのミスぐらいでは代替えが効かないのでこの地位は揺るぎません。
「あの会社はいい質のものを作るから今後も取引したい。」
「あの会社の製品は欠かせないからなくてはならない」
このように顧客が思っていてくれているなら苦労はしませんが、大抵は競合がいます。
いまの世の中グローバルが基本ですので日本だけでなく他国のメーカーも視野に入れなければいけません。
日本は技術の品質は間違えないですが世界的に見ると価格競争で負けてしまいます。
これからのものづくりは技術を維持しつつ価格やサービスの品質を視野にいれてビジネスをしていく事により、
この企業のものでもいい。ではなく
この企業じゃなければならない。
と思わせる独自のブランドロイヤリティを気づいていく事が可能となります。
まとめ
顧客満足は暗黙の了解も含まれるので常に顧客ニーズに対してアンテナを張っておく。
独自のブランドロイヤリティを築けても今後はどうなるか分からない。自分たちが売り込んで満足を得るのではなく、満足を得るために顧客から寄ってくる品質を確立する。
いかがでしたか?
今回は顧客満足についてまとめてみました。
次回は維持管理と改善についてです。それでは!
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