5Sの躾の方法について事例を用いて解説。躾の習慣化をする事で規律の明確化を図る

2020年4月12日日曜日

5S QC検定

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皆さんは正しい5Sの躾の活用が出来ていますか?


躾と言うと何かキツイ言い方に聞こえますが、主な内容として、躾とは決められたことをを習慣づける事です。


躾は読んで字の通り、見(身)た目を美しくすることが真の意味でありこの躾をどのように習慣づけて活用していくかというのに頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。


本記事では5Sの躾の方法について事例を用いて分かりやすく解説していきます。


5S活動について



皆さんは5Sのイメージはどのようなものでしょうか。


大抵は「きれいにする」「掃除をする」などのイメージが多いでしょう。


しかし5Sとはそのような単純なもので終わらせてしまうとただの掃除の声掛けとなり、とても非効率な活動となります。


つまり5Sとは上記の様な単純な意味合いではなく、5Sを有効的に活用していく事で、最大限に効果を発揮する事に繋がります。


ここでいったん5Sについてまとめてみると、5Sとは合理的な作業を推進していき、職場環境を整える事を指します。


そしてそれを継続していく活動であり、意味合いとしては「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」という日本語の頭文字をとり「5S」と呼ばれています。


・整理 (不要なものを片付ける)
・整頓 (必要なものを適切な場所に準備)
・清掃 (異物を除去)
・清潔 (汚れのない綺麗な状態が維持)
・しつけ(決めたことを必ず守る)


上記の5つの活動を継続して推進していく事で品質においても、仕事効率においてもプラスになり、職場環境も改善され、働きやすい環境づくりを構築する事が出来ます。



5S・管理・改善の関係



5Sとはシンプルに身の回りを綺麗に整理・清掃するのではなく、真の狙いは効率的な働く環境の構築を目指すこと。


つまり5Sは管理改善基盤の構築をするという事です。


上記を構築するうえで、今流行りの何か(他社の改善方法・5Sなど)を真似する事は成功への近道ですが、必ずしも自社が成功するとは限りません。


成功するためには独自性を軸にした改善力が必要となります。


つまりその流行りの何かを以どのように自社の強みとマッチさせるかがポイントとなり、それが管理・改善の基盤となります。


この管理・改善の基盤を構築していく為には、ビジョン」「仕組み」「マネジメント(改善基盤)の3つがうまく連動させていく事が重要となります。


特に「ビジョン」に注視して考えてみると、世界情勢はめまぐるしく変化しているので、迅速な行動・アイディアの生成が必要とされます。


その時役立つのは最近よく耳にするOODAループです。

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この時優れたマネジメントを支えていく為には「見える化」「人材育成」「5S活動」の3つの柱が重要となります。


5S活動などを通じて知恵を共有しあいながら改善し、その改善効果を見える化する事により、組織全体を巻き込んでいきます。


上記を意識することで、職場環境が改善され管理できることは勿論、人材の育成にも影響していき、組織力の底上げに繋がります。


以下の記事で整理・整頓・清掃・清潔・躾、5Sの全てについてまとめています。興味ある方は↓↓↓

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しつけ(躾)



」とは決めたことは必ず守り習慣づける事です。


躾は5Sの構成の一つですが、躾以外の4Sは対象が「物」であるのに対して、しつけは対象が「人」の概念になります。


「人」を対象にした「躾」の概念ということは基本的なルールの他に「マナー」や「道徳」といった事まで適応範囲が含まれます。。


しかし「しつけ」という堅いイメージなので関係あるのはマネジメント層なのでは?と思うかもしれませんが品質関連における「しつけ」は、


働いている全社員
働いている全社員に対して


相互的に行うものであり、立場は一切考慮されません。


経営層も初心に帰り5S活動を実践していく事で、新たなアイディアが浮かび組織の発展に貢献できる強みに繋げられる可能性も考えられます。


このように立場や考え、経験と言うのが混じりあっている、組織という大きな枠組みの中で、全員が同じ目線で一つの事を共に継続して行う事というのは、個人×個人を刺激できることは勿論ですが、その刺激というのが必ず何かしらの形で組織の発展に貢献していきます。


継続は力なりとは言いますが、小さい5Sも毎日コツコツ継続していく事で、それは必ず会社の力になっていくでしょう。


さて5Sはどれも製造現場で行われると考えられている方は多いかと思いますが、どの活動に関しても製造現場に限った話ではありません。


上述は躾に関して言っても同様であり、主な活動範囲は以下二つに分類されます。


・製造現場の躾
・日常業務の躾


それでは製造現場の躾からまとめていきたいと思います。



製造現場×躾



製造現場と言うのは単に「モノを作る場所」と言う、一言で括ってはいけません。


現場と言うのは、その組織の土台を把握するための指標であるとも言えます。


その為、こういった公の場で勝手なふるまいを行うと組織としての品格に関わります。


また製造現場は様々なバックグラウンドの人たちが働いている為、躾が徹底されていないと、品質問題の原因になることは勿論、トラブルを引き起こします。


上記のようなことが発生しない様に、5Sの躾と言うのは製造現場においてとても重要な活動と言えます。


しかし躾と言ってもかなり漠然としていてなかなか何が正解か分からないかと思います。


そこで例を用いて説明していこうと思ます。



褒めて推進する躾活動とは


躾と言うのはさんざん言ってきましたが、あまりいいイメージがありません。


なのでまずはこの活動のイメージ改革を行っていく必要があります。


その改革の攻めどころが、褒める事で自律的改善活動を推進させるという事です。


この自立的改善活動が成功すると対象者が、活動自体に意味や面白みを感じます。


そうする事で躾のマイナスイメージを払拭し、よい職場構築の推進に繋がります。


それでは具体的な活動内容とはなんでしょうか。


それは褒める事に+αする事、つまり何かしらのメリット(賞金・賞品)を活動推進者に贈呈する事です。





この活動はチームでも個人でも問題ありませんが、どちらであっても、競争する相手が必要になるという事です。


競争相手を設ける事で活動自体が活性化する事は勿論、知恵の共有にも繋がり、自己成長する事が可能であり、何より他者から認められます。


上記を通じてチームにおいても個々においても自身がつくことは間違いないのでこういった表彰制度の推進は是非活用していきたいものです。



躾の例と厳格化


前章では躾のイメージを払拭する為に明るい内容でしたが全てがその様な内容であると活動の威厳に関わります。


この厳格化を図る事が出来る時、また図る事が出来なかった時の結果と言うのは以下のようになります。


・内部監査
・情報漏洩


まず内部監査ですが、普段の5Sの躾が出来ていないと簡単には終了しません。


登録されている手順書やファイリングされた資料がきちんと管理されていないと問題になります。


よく内部監査の前だけ5Sや管理を行うというのを耳にしますがこれは基本的にNGです。必ずいつか見落としが発生します。


またこのNGをもらうとさらに詳細な調査や資料作りなどで無駄な時間を浪費します。


このような事になる可能性が0ではないため作業者は内部監査に良いイメージを持っていません。


しかしこの内部監査を定期的に行うことで、目に見えるマイナスな行動を抑制でき現場もある程度引き締まります。


次にもし厳格化を図れなかったらどうなるかという所ですが、これは情報漏洩のリスクが高まります。


物であれデータであれ、普段から汚い5Sが行き届いていない環境だとそもそも何がなくなったか誰も気づけません。


しかし普段からそういったリスクマネジメントの徹底を行っていれば従業員のそういった行動を抑制する事が可能になります。


なので機密性のある情報は必ず意識的にもセキュリティー的にも管理を行っていきましょう。



日常業務×5S



さて最後に日常業務の躾に関して触れていきます。


まず第一に日常業務においても何かしらの改善・目標と言うのを掲げそれに向って仕事と向き合っていきます。


これは当たり前の事ですが、この当たり前を当たり前にできる環境の構築と言うが、躾においても、マネジメントにおいても重要となります。


当たり前にできる業務と言っても漠然としていて指示する側もなかなか手段の選択に頭を悩ませます。


そんな時に基本となるのが標準化です。

標準化のメリットと目的・手順について分かりやすく解説。作業標準の注意点にも触れていく。

改善活動において一時の成果で終わらない様に維持管理を行うことは重要な事ですが、それら管理の効果を最大限活かすためには基準を定めておく必要があります。 この事を標準化といい製造業などでは基礎の「き」として広く知られています。 一般的にすでに知れ渡っている事もあり標準化=ルールという漠然とした意味で理解されている方も多いかと思います。 ...

標準化をする事で誰が作業しても、同じような結果を残すことが出来ます。


標準化がすでに確立されていると、指示する側も楽なのはもちろん、指示を受ける側も安心して作業を行えます。


勿論、標準化されているからと全てを投げるのではなく、初めは標準を元に教育を進めていくのは言うまでもありませんが。


最後にものづくりは人づくりからとも言われていますが、まさにその通りで結局自動化が進んだ今でも最終的な管理は人が関わっていきます。


リーダーシップを発揮してみたい、企業風土の改革を行いたい、と感じている方はまずは5Sの躾から取り組んでみてはいかがでしょうか。



まとめ



・躾は全社員が相互的に行うもの
・時と場合によって躾の方向性を変える
・標準化を活用した躾はおすすめ


いかがでしたか。
今回は5Sの躾に関してまとめてみました。
5Sの中でも一番難しいと言われる活動ですが敬遠せず、向き合っていきましょう。



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