今回は文書の書き方、暗記すべき用語を説明していきます。
社内文書、社外文書と分けて説明しますので、相違点などを意識しながら覚えましょう。
余談ですが、秘書検定2級では社外文書の方が出やすい傾向にあります。
だからといって基礎となる社内文書をおろそかにしては取れる点も取れません。
基礎を覚えるというつもりで暗記しましょう。
■社内文書■
企業により形式は異なりますが、基本的には変わりません。
基本の形を覚え、自身の働く企業に合わせて変更していきましょう。
社内文書の基本
1.A4サイズ、横書きが一般的です。
2.宛名は「社員各位」が基本。
3.丁寧さより簡潔さが優先されます。
こうした社内文書は以下のような種類があります。
文字を見るだけで理解できるものもありますが、再度確認していきましょう。
稟議書(りんぎしょ)
→会社で物事を始めたり、導入したり、物品を購入する時に承認を得るために作成する書類のこと。
この稟議書で決済を得て、始めて物事が進められます。
通達文→社員に必要な命令や指示を伝えるための文書のこと。
議事録(ぎじろく)→ 会議の経過や決定事項を記録した文書のこと。
通知文→仕事に関する通知、連絡、案内をする文書のこと。
報告書→事実や経過を報告する書類のこと。(出張報告書、研修報告書、営業日報など)
以上がざっくりとはしていますが、文書の種類です。近年ではペーパーレス化に伴い、実際に印刷する必要が減っています。
また、通知・通達文などもメールや掲示板のようなものに載ることが多くなっていますので、大まかに覚えて問題ありません。
さて、ここからが大切な文書の書き方、スタイルです。
秘書検定2級の筆記問題では文書を実際に書くという問題が頻出します。
参考例も併せて載せますので、見て覚えて、実際に書く練習をしましょう。
社内文書の書き方
1.文体は「です」「ます」口調で書く。
2.1つの文書につき、1つの要件が原則。
3.用件のみを簡潔に書く。
4.算用数字(1,2,3)と漢数字(一、二、三)を使い分ける。
以上が書き方の基本です。簡単だと思ったのではないでしょうか。
しかし折角ですので、使い分けが混乱しがちな数字の使い方について説明します。
算用数字は「番号(102号室)」「金額(5万円)」「数量(3月6日)」
漢数字は「固有名詞(六本木)」「概数(数百万)」「成語(一昨日)」
いかがでしょうか。私は文中に出てくる数字は漢数字、単独で使える数字は算用数字と考えながら使っています。
完全に正解ではないですが、覚えやすいので参考になれば使ってみて下さい。
社内文書のスタイル
実際に使用される事をイメージした文書を添付しました。
この文書を元に解説していきます。
①文書番号:正式文書にはつけますが、重要でなければ不要です。
②発信年月日:元号を使う事が一般的ですが(今だと令和)、西暦でも問題はありません。
年月日は省略せずに書き、曜日は書きません。
③受信者名:社員全体に送る時は「社員各位」。必ず暗記しましょう。
④発信者名:役職名だけ書き、氏名は書きません。
⑤件名(標題):簡潔に、一目見て分かるように書きます。
「~の案内、お知らせ、ご依頼」などは問題ありませんが「~の指示、命令、通達」とは書いてはいけません。
⑥本文:頭語や時期の挨拶は必要ありません(社外では必要)。結論を先に書きましょう。
⑦記書き:中央に必ず「記」という文字を書きます。項目ごとに番号をふり、箇条書きにします。
この場合の日時は曜日まで書きましょう。時間を書く場合は、終了時刻も書きます。
⑧追記:補足事項、追記事項があれば、番号とは別に書きます。
⑨添付書類:あれば、「どういったものが何枚あるか」が分かるように書きます。
⑩以上:文の最後に、右寄せで「以上」と書きます。
⑪担当者名:必須です。内線番号やメールアドレスもあれば必ず書きましょう。
社内文書に関しては、「習うより慣れろ」です。基本的な形は変わらず、文も箇条書きで良いので口調を意識せずとも書くことができます。
何を、どこに書かないといけないのか。その点に注意して練習しましょう。
別記事にはなりますが、そちらで説明する社外文書は社内文書の応用編のようなものです。
社内文書さえ書けるようになれば、社外文書も簡単ですので頑張って下さいね。
練習問題
ここで一つ、練習問題を出します。
文書を書く筆記も頻出ですが、こういった傾向の筆記問題も頻出ですので慣れましょう。
秘書A子は、上司である人事部長から今週中に社内文書を作成して欲しいと言われ、簡単なメモを渡されました。メモには健康診断があることのみが書かれていました。このような場合、社内文書を作成するにあたりA子が確認しなければならないことは何か。箇条書きで3つ答えなさい。
皆さん、解けましたか?
実際に自分で社内文書を作ろうと思うと、他に確認しなければ書けない点が多いことに気づけるのではないでしょうか。
では答えあわせです。
1.発信日をいつにするか。
2.発信者は上司の役職名(人事部長)で問題ないか。
3.担当は誰にするのか。(自分でいいのか、など)
4.添付資料などはあるのか。
5.健康診断の日時や締め切りなどの詳細事項について。
以上のうち、3つ書けていれば正解です。いずれも基礎を覚えていれば解答できますね。
文書番号は前回の番号さえ確認すれば書けますので、上司に確認する必要はありません。
文書の内容も様々ですので、過去問や練習問題を解きながら身につけていきましょう。
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